HDX テクノロジー搭載 ACQUITY UPLC M-Class システム
タンパク質構造の変化を確実に定量
タンパク質構造のモニタリングは困難な場合があります。HDX テクノロジー搭載 ACQUITY UPLC M-Class システムを使用することで、UPLC 分離と高分解能 MS(HRMS)を活用し、薬物候補のタンパク質への結合、バイオ医薬品の開発、タンパク質間相互作用、知的財産など、水素重水素交換(HDX)の力によってタンパク質構造に関する重要な質問に答えることができます。
このシステムでは、重要な実験パラメーターを制御することで、タンパク質構造の変化を確実に測定できる HRMS と直感的なインフォマティクスを提供しています。HDX テクノロジー搭載 ACQUITY UPLC M-Class システムを使用することで、標識反応を厳密に制御し、質量分析の前にサンプルを効率的に処理して分離することで、タンパク質構造の変化を確実に特定することができます。
仕様
最大動作圧力 |
15,000 psi |
pH 範囲 |
2 ~ 10 |
動作流量範囲 |
200 nL/分 ~ 100 µL/分、フロースプリットなし |
サンプル流路 |
非鉄金属 |
注入量 |
50 µL ループ(標準);1、2、5、10、20、100、250 µL のループが使用可能 |
サンプルコンパートメント |
0 ~ 25 ℃ |
ポンプオプション |
バイナリー |
検出器オプション |
PDA 検出器 質量分析計 |
外部制御 |
MassLynx ソフトウェア |
物理的仕様 |
幅:34 cm(14 インチ) 高さ:76 cm(30 インチ) 奥行き:71 cm(28.0 インチ) |
概要
- UPLC テクノロジーを用いた 0℃ での高速クロマトグラフィー分離能
- トラップカラムおよび分析カラムの温度制御環境
- 最大 15,000 psi の動作が可能な Waters Enzymate BEH Pepsin カラムによる再現性のよいペプシン消化
- アクセスしやすい注入ポートで、手動またはロボットによる注入が可能
- ウォーターズの高分解能 MS と統合され、重水素標識の精密測定が可能
- 直感的でインタラクティブな DynamX HDX データ分析ソフトウェアにより、実験から回答を得るまでの時間が短縮
推奨用途:タンパク質構造の変化に関する重要な質問に答える。
機能ヘッダー
正確かつ再現性よく、簡単なタンパク質構造の研究を実現
この優れたシステムレベルの設計により、タンパク質の構造研究を、正確かつ再現性高く、さらに容易に行うことができるステップがすべて統合されています。このシステムと DynamX HDX 分析ソフトウェアを組み合わせることにより、高分離能 LC と MS を使用してタンパク質の構造変化をルーチン解析する際の障壁がなくなり、水素-重水素交換 MS (HDX、HDX MS、HXMS、H/D 置換 とも呼ばれます) がラボの中核技術となります。
効率の高い分離
HDX ワークフローの温度感受性の高い部分を慎重に制御することにより、構造変化を見落とすことなく確実に捉えることができます。UPLC 分離は、最大 15,000 psi の圧力に対応でき、冷却環境下で行われます。また、2 µm 以下の粒子径を使用することで、クロマトグラフィーの分離能と速度が高まるというさらなる利点があります。温度を 0 ± 1℃ に維持することで、HDX テクノロジー搭載 ACQUITY UPLC M-Class システムでの逆交換が最小限に抑えられます。
HDX 反応を化学的に停止して手動で導入した後、サンプルは、HDX マネージャーにより、ペプシンカラムに送られてペプシン消化されるか、または質量分析計(MS)に直接送られて包括的に分析されます。サンプルはその後トラップされ、高速 UPLC 分析分離が行われます。