次の表に、SPE のモードに関する前述の説明をまとめます。
逆相 |
順相 |
イオン交換 |
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分析種 |
中 ~ 低極性 |
低 ~ 高極性/中性 |
荷電またはイオン性 |
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分離のメカニズム |
疎水性に基づく分離 |
極性に基づく分離 |
電荷に基づく分離 |
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サンプルマトリックス |
水系 |
非極性有機溶媒 |
水系/低塩濃度 |
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SPE 吸着剤のコンディショニング/平衡化 |
1. 極性有機溶媒で溶媒和 2. 水で溶媒和 |
無極性有機溶媒 |
低塩濃度のバッファー |
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予備洗浄ステップ |
水系/バッファー |
無極性有機溶媒 |
低塩濃度のバッファー |
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溶出ステップ |
極性有機含量を増加 |
有機溶媒混合物の溶出強度を増加 |
強バッファー - 塩濃度または pH で電荷を中和 |
AX (陰イオン交換) |
CX (陽イオン交換) |
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吸着剤の機能 |
C18、tC18、C8、tC2、CN、NH 2、HLB、RDX、Rxn RP |
シリカ、アルミナ、フロリジル、ジオール、CN、NH2 |
Accell Plus QMA、NH2、SAX、MAX、WAX |
Accell Plus CM、SCX、MCX、WCX、Rxn CX |
吸着剤表面の極性 |
低から中 |
高から中 |
高 |
高 |
一般的な溶媒極性の範囲 |
高から中 |
低から中 |
高 |
高 |
一般的なサンプルローディング溶媒 |
水、低強度バッファー |
ヘキサン、クロロホルム、塩化メチレン |
水、低強度バッファー |
水、低強度バッファー |
一般的な溶出溶媒 |
CH3OH/水、CH3CN/水 |
酢酸エチル、アセトン、CH3CN |
バッファー、高塩濃度、pH を上昇 |
バッファー、高塩濃度、pH を低減 |
サンプル溶出順序 |
最も極性の高いサンプル成分が最初 |
最も極性の低いサンプル成分が最初 |
最も弱くイオン化するサンプル成分が最初 |
最も弱くイオン化するサンプル成分が最初 |
化合物を溶出するには移動相溶媒の変更が必要 |
溶媒の極性を低減 |
溶媒の極性を上昇 |
塩濃度の上昇、または pH の上昇 |
塩濃度の上昇、または pH の低減 |
ここまでは固相抽出(SPE)を用いるサンプル濃縮および精製の概要を説明して来ました。SPE の使用を開始する際の最善の方法は、まず、自分の目的の分析種やマトリックスと同様の分析種やマトリックスに対して他のユーザーが既に実施した内容を調べることです。waters.com のリソースライブラリーには、SPE の使用に関する 7,700 を超えるレファレンスがあります。空欄に化合物またはマトリックス名を、検索語句
“Sep-Pak” OR “Oasis” AND ______* のように入力します。
注記:最適な結果を得るには、スペルミスを避けるために、ルート名にアスタリスク(*)を使用します。この同じ検索文字列を使用して、Google Scholar でさらに多くのレファレンス(>60,000件)が見つかる可能性があります。
J.C. Arsenault and P.D. McDonald, Beginners Guide to Liquid Chromatography, Waters [2007].
P.D. McDonald and E.S.P. Bouvier, A Sample Preparation Primer and Guide to Solid-Phase Extraction Methods Development, Waters [2001].
Waters, Purity by SPE [2008].
U.D. Neue, P.D. McDonald, Topics in Solid-Phase Extraction.Part 1.Ion Suppression in LC-MS Analysis: A Review.Strategies for its elimination by well-designed, multidimensional solid-phase extraction [SPE] protocols and methods for its quantitative assessment [2005].