大気圧固体試料分析プローブ(ASAP)
揮発性・半揮発性サンプルおよび固体・液体サンプルの迅速な直接分析
大気圧固体試料分析プローブ(ASAP)は、大気圧イオン化を用いた揮発性・半揮発性サンプルおよび固体・液体サンプルの迅速な直接分析に有用なツールです。
ASAP 手法では、加熱した窒素脱溶媒ガスでサンプルを気化させ、コロナ放電でサンプルをイオン化します。これにより、ESI、APcI、APPI では対応できない低極性化合物を高感度でイオン化できます。さらに、複雑な混合物をサンプルの前処理なしで分析できます。
概要
設計によって織り込まれた感度と安全性
Waters 大気圧固体試料分析プローブは、ESI または APCI プローブアセンブリ―のどちらかと交換することで、標準的な API ソースに容易に取り付けることができます。コロナ放電ピンも取り付ける必要があります。ガラスキャピラリーチューブにロードされたサンプルは、イオン化点と MS のインレットが近接しているため、感度が向上するとともに、密閉されたソースハウジングにより安全性も確保されています。
装置はエレクトロスプレー/APCI モード(ESCi)を組み合わせたモードで動作します。これにより、APCI モードでの分析種データとエレクトロスプレーモードでのレファレンスデータの両方が取り込まれ、精密質量測定が可能になります。
プローブは固定式と着脱式の両方のセクションがあるように設計されており、アセンブリ―全体を取り外すことなく迅速にサンプルを導入でき、安定したソース条件が確保されます。
装置および取り付け
大気圧固体試料分析プローブのアクセサリーは、取り外し可能なサンプル挿入プローブアセンブリー付きプローブ本体、コロナピン、ガラスサンプルキャピラリー、オペレーターガイドで構成されています。一部の装置には、追加のソフトウェア(付属)が必要です。
装置の API ソースアセンブリーの設計に応じて、2 種類のプローブがあります。
プローブはユーザーによる取り付けが可能です。ただし、エンジニアによる装置据付および操作の確認やトレーニングは利用可能であり、推奨します。
装置適合性
大気圧固体試料分析プローブは、以下の装置と適合性があり、これらによってサポートされています。
- ACQUITY SQD/TQD
- SQ 検出器 2/Xevo TQD
- Xevo TQ MS、Xevo TQ-S、Xevo TQ-S micro
- Xevo G2 Tof、Xevo G2-S Tof、Xevo G2-XS Tof
- Xevo G2 QTof、Xevo G2-S QTof、Xevo G2-XS QTof
- (MALDI)SYNAPT G2 MS、(MALDI)SYNAPT G2 HDMS
- (MALDI)SYNAPT G2-S MS、(MALDI)SYNAPT G2-S HDMS
- (MALDI)SYNAPT G2-Si MS、(MALDI) SYNAPT G2-Si HDMS