TruView pH コントロール LCMS 品質証明バイアル
MS アプリケーションに最適なバイアル
低存在量の分子種、pH の影響を受けやすい分析種、またはまだ十分に解明されていない化合物の混合物の分析には、一貫性のある十分にコントロールされたバイアル表面が有益です。TruView pH コントロール LCMS 品質証明バイアルのガラス表面により、中性からの pH シフトが最小限に抑えられ、望ましくない反応や結果として発生するゴーストピークが解消されます。ガラスバイアルの表面は低吸着特性も示します。このことは、価値の高いサンプルでの高レベルのバイアル間再現性が必要なラボで、重要です。
TruView オートサンプラーバイアルは、厳しい寸法規格のもとに製造し、質量分析により清浄度を確認し、および吸着について UPLC-UV や UPLC-MS などのさまざまな手法を用いて試験し、さらに分析種の pH に及ぼす影響について厳密な試験を受けています。TruView バイアルは、現行の標準的なバイアルとは異なり、1 ng/mL の低濃度の分析種の吸着および最大 pH シフトについて、試験済みで品質証明されている独特のバイアルであり、MS アプリケーションに最適なソリューションになっています。
仕様
概要
- 最大 pH シフトを最小限にコントロールする
- あらゆるガラス製オートサンプラーバイアルのうちで非常に低い吸着を達成
- MS アプリケーションに最適で、ACQUITY UPLC-MS/MS で試験済みのバイアル
- あらゆるオートサンプラーに対応
- ウォーターズの品質証明プロセスで試験済み - この試験にはUV および MS での清浄度、吸着、pH シフトが含まれている
推奨用途:pH の影響を受けやすい分析種や低存在量の分子種の分析用。
TruView LCMS 品質証明バイアル型式
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より少量のサンプル容量に最適
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シリンジまたはマイクロピペットをによる良好なサンプル回収を可能にするコニカルバイアル
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先端に吸引孔があるニードルを使用して中心部から吸引
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キャップ付きのアンバーガラスおよび透明ガラス製のバイアルが利用可能
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サンプル量が制限されているアプリケーションに最適
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側面に吸引孔があるニードル用に設計されており、高いサンプル回収率を実現
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キャップ付き透明ガラス製バイアルが利用可能
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サンプル量が制限されていないアプリケーションに最適
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キャップ付きアンバーガラス製バイアルが利用可能
サンプルの pH をコントロールされた状態に維持
低存在量の分子種、pH の影響を受けやすい分析種、またはまだ十分に解明されていない化合物の混合物の分析には、一貫性のある十分にコントロールされたバイアル表面が有益です。TruView pH コントロール LCMS 品質証明バイアルのガラス表面により、中性からの pH シフトが最小限に抑えられ、望ましくない反応や結果として発生するゴーストピークが解消されます。ゴーストピークのトラブルシューティングは非常に困難です。
Waters TruView pH コントロール LCMS 品質証明バイアルを使用して、 2 種類の化合物(ドロスピレノンとロバスタチン)を分析しました。TruView pH コントロール LCMS 品質証明バイアルでは、試験時間にわたってほとんどまたはまったく分解物の生成が認められませんでした。標準ガラスバイアルでは、同じ試験時間にわたってかなりの分解物の生成が認められ、さまざまなバイアルにわたる分解物の生成には、再現性がありませんでした。
吸着の軽減を実現
低分子分析種がガラスバイアル表面へ吸着することで生じる分析結果のバラつきは、今日の微量分析で問題となる可能性があります。サンプルを長時間バイアルに保存して、すべての分析種を損失するケースもあります。バイアルの化学的性質、特にガラスの表面の性質がこの問題の主な原因です。
極性分析種は、極性の高いガラス表面との相互作用またはイオン交換メカニズムによってガラスバイアル表面に吸着することがあり、それによって溶液中のサンプル濃度が低下します。TruView 品質証明 LCMS バイアルでは、厳格な製造プロセスによってこの問題が大幅に軽減されます。このプロセスにより、表面上の遊離イオン濃度が低いガラス表面が得られます。
分析種の吸着を抑制
装置開発により、より感度の高い質量分析計が登場しました。高感度の装置では、分析種を pg/mL レベルで検出できます。このレベルの濃度では、良好な定量結果を得るために吸着の問題を理解することが重要です。主要メーカーの製品に対して吸着による損失を試験した結果、複数のメーカーの透明ガラスとアンバーガラスのタイプで高いサンプル損失が見られましたが、Waters TruView オートサンプラーバイアルでは損失が顕著に少ないことが分かりました。
平均分析種損失
平均分析種損失 |
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メーカー |
透明ガラス |
アンバーガラス |
ベンダー A |
55% |
69% |
ベンダー B |
25% |
25% |
ベンダー C |
54% |
74% |
ベンダー D |
18% |
59% |
ベンダー E |
75% |
試験未実施 |
Waters TruView LCMS 品質証明バイアル |
1% |
6% |