QuanRecovery バイアルおよびプレート
非特異的吸着(NSB)によるサンプル損失を軽減
LC-MS でタンパク質およびペプチドを正しく定量することは、低分子の定量よりも困難になることが多くなります。分子が大きく構造が複雑であるため、LC-MS 分析法開発においては異なるアプローチが求められます。また、非特異的吸着(非特異的結合)など、その他の独自の問題が生じることがあります。溶液中のタンパク質およびペプチドは接触する表面に吸着する傾向があります。
オートサンプラーで使用できる QuanRecovery バイアルおよびプレートは、MaxPeak High Performance Surfaces(HPS)を採用することで、LC-MS でのペプチドおよびタンパク質の定量における回収率、感度、再現性の課題を克服できるように設計されています。QuanRecovery バイアルおよびプレートにより、非特異的吸着(NSB)およびイオン性相互作用によるサンプル損失を低減することで、ラボの分析結果における信頼性が高まり、分析法の長期にわたる再現性の問題が軽減されます。
仕様
概要
- 究極の感度、再現性、複数の分析にわたるサンプル安定性を求める高分子 LC-MS バイオアナリストに最適。
- 低吸着性のプレートおよびバイアルにより、ペプチドおよびタンパク質の定量における検出限界および分析再現性が向上。
- 低残存量でオートサンプラー対応の 700 μL 96 ウェルプレートフォーマットおよび 300 μL サンプルバイアルフォーマットで LC-MS 分析に対応。
- MaxPeak High Performance Surfaces(HPS)により、サンプル損失の原因となる分析種/表面間相互作用を最小限に抑えることで、分析種の回収率、感度、再現性が向上。
- ACQUITY Premier システムおよびカラムを使用するワークフローに最適。
推奨用途:非特異的吸着(NSB)およびイオン性相互作用によるサンプル損失を最小限に抑える。
機能ヘッダー
ペプチドおよびタンパク質の LC-MS 分析の改善
非特異的吸着やイオン性相互作用によるペプチドの損失は、pI や疎水性などの多くの性質によって異なるため、予測が困難になる可能性があります。ここに示したのは、4 種類の異なるペプチドの回収率です。デスモプレシンの回収率はサンプル容器の影響を受けていませんが、グルカゴン、インスリン、メリチンでは、ガラスや標準的なポリプロピレン容器への非特異的吸着およびイオン性相互作用による、様々な程度の損失が観察されました。
MaxPeak HPS を採用した QuanRecovery バイアルおよびプレートのみが、このようなペプチドの損失を抑え、高い回収率と再現性の改善を実現できます。
高濃度および低濃度のサンプルにおける回収率と感度の改善
生体分子サンプルの損失は、低濃度において問題となります。ただし、高濃度においても、非特異的吸着やイオン性相互作用により、サンプルの損失が引き起こされることがあります。このような損失により、分析感度に悪影響が出るだけでなく、分析の再現性、精度、正確度も低下します。MaxPeak HPS を採用した QuanRecovery バイアル&プレートは、お客様のサンプルを守り、分析結果の改善を保証します。