Oasis 固相抽出 (SPE) 製品

サンプル前処理の改善

クロマトグラフィーおよび質量分析のさまざまな側面の改善は、多くの場合サンプル前処理から始まります。  固相抽出（SPE）または「液-固相抽出」は、クロマトグラフィー充塡剤粒子を使用するサンプル前処理テクノロジーです。これは通常カートリッジまたは 96 ウェルプレートの型式であり、さまざまな分析種を化学的に分離し、サンプル中のマトリックス成分を除去するのに役立ちます。   

固相抽出は、タンパク質、塩、脂肪、リン脂質などの一般的な干渉物が含まれているサンプルマトリックスを簡単に除去するための、実証済みのサンプル前処理ツールです。このマトリックス除去により、マトリックス効果の低減、サンプル濃度および分析種に対する特異性の向上など多くのメリットが得られます。マトリックス除去により、LC における干渉ピークの数の低減や、MS 分析に清浄なサンプルを提供することでシグナル抑制が軽減され、クロマトグラフィーの複雑さが大幅に低減されます。

Oasis 2×4 メソッドにより、最も清浄な抽出物が得られる

分析法開発用の多種多様なツールにより、分離を行う科学者はプロトコルを最適化して最高の選択性と感度を実現できます。酸性、塩基性、および中性化合物用の固相抽出吸着剤とプロトコルを選択するための Oasis 2×4 メソッドにより、マトリックス干渉物とサンプルのばらつきを取り除くことで最高純度の抽出物を得ることができます。2 種のプロトコルと 4 種の吸着剤を使用することにより、分析に干渉する可能性のあるマトリックス成分を除去しつつ、酸性、塩基性、中性化合物を高い固相抽出回収率で柔軟に抽出します。Oasis 2×4 メソッドで概説されている簡潔なステップに従うことにより、高い回収率と最も清浄な抽出物が得られます。

Oasis HLB メソッドで化合物を分離

固相抽出（SPE）メソッド開発は、対象分析種の性質および相対濃度、さらに干渉する可能性のある内因性化合物など、サンプルマトリックスについて理解することから始まります。ロード、洗浄、溶出のステップに適切な充塡剤と溶媒を選択することで、頑健で、信頼できる、選択性のプロトコルが作成されます。Oasis HLB メソッドは、さまざまなマトリックスから酸性、塩基性、および中性の幅広い化合物を分離するために使用される汎用プロトコルです。

2 ステップパススループロトコルによる多成分汚染物質分析

さまざまな食品マトリックス中の動物用医薬品、農薬、マイコトキシンの多成分残留物スクリーニングを行う場合、高濃度の有機溶媒に対処することがあります。サンプル溶液に高濃度の有機溶媒が含まれていて脱塩が不要な場合は、ウォーターズの 2 ステッププロトコル（パススルー固相抽出）を用いてマトリックス干渉を迅速に除去できます。これは QuEChERS 抽出後のクリーンアップメソッドとして使用でき、従来の分散型固相抽出メソッドと比較して大幅に時間が節約できるとともに、優れたクリーンアップが実現します。

パススルー固相抽出を行うために、ウォーターズは次記の 2 種類の便利で柔軟な型式を用意しています。

• 真空マニホールドおよび加圧マニホールド対応の従来型カートリッジ
• 置換シリンジを接続した場合、マニホールドなしで使用できる「Plus」型カートリッジ