SYNAPT XS
より深い探索のための究極の柔軟性
科学的探索の領域では、進捗が遅いことや研究コスト上昇が課題になることがあります。インレットオプションに制約がある、スキャン機能が制限されている、あるいは複数のプラットホームを必要とする他社製システムとは異なり、ウォーターズでは、究極の柔軟性を有し、分析上の選択の自由度が大きい、すべてを網羅する高性能 LC-MS のソリューションである SYNAPT XS 質量分析計を提供しており、あらゆるアプリケーションにおける科学的創造性と技術的成功をサポートします。
- 最先端の分析性能を実現する新規テクノロジーの構成要素
- SONAR と HDMSE により、複雑な混合物を調査するための独自のツールキットが提供される
- イオンモビリティーにより、ピークキャパシティおよび分析における選択性が大幅に向上
- CCS 測定により、化合物同定の信頼性が向上
- DESI XS と MALDI を用いたフルスペクトル分子イメージングによる質量分析イメージングにおけるより深い探索
概要
- 非常に広範なクロマトグラフインレットにより、非常に幅広いアプリケーションに対応できる究極の柔軟性が得られる
- DIA モードの SONAR、MSE、HDMSE により、検出可能なすべての成分のフラグメントイオン情報を取得して、化合物のアイデンティティーを明確に確認
- DDA を含むすべての取り込みモードで、非常に複雑なサンプルから豊富なフラグメンテーションデータが得られる
- 複数のイメージング手法と付属の高解像度イメージング(HDI)ソフトウェアにより、質量スペクトルイメージングのワークフローを簡素化および合理化し、情報が豊富な多層的なデータが得られる
- 信頼性の高い同定、インタクトマス分析、およびクラス最高の再現性により、高次構造の自動決定を達成
- 高い分解能および精密質量測定を誇る補完的なフラグメンテーション手法を使用して、MS/MS の可能性を高める
推奨用途:イオンモビリティー機能を搭載し、複数のイオン源および取り込みモードを使用できる柔軟性を備えた単一の飛行時間型質量分析計で相互に補完的なワークフローを整合させることにより、より詳細な探索を実現。
機能ヘッダー
革新的なテクノロジーによる卓越した性能
ウォーターズの高度な質量分析計である SELECT SERIES から継承されたテクノロジーの構成要素により、高度なイノベーションが組み込まれて、このプラットホームを使用する科学者が質量分析の最前線に居ることを保証すると同時に、SYNAPT で定評のある使いやすさと確立されたエンドツーエンドのワークフローが保持されています。
- StepWave XS - 再設計されたセグメント化四重極イオン輸送光学系により、分析の頑健性のレベルがさらに向上するとともに、困難な化合物に対する感度も向上します。
- 拡張 ToF - 以前の SYNAPT モデルよりも優れた仕様を提供しつつ、UPLC と互換性のある質量分解能、マトリックス耐性のあるダイナミックレンジ、非常に複雑なサンプルの定量を実現します。
独自のツールキットで複雑な混合物を調べる
完全な分析戦略には、より広い視点からの全体像を把握するために、複数の適切な補完的手法を組み合わせる必要があります。探索を行う分析者は、SYNAPT XS で SONAR および IMS ベースのデータ非依存的測定(DIA)モードを活用して、複数の補完的なメカニズムによって複雑な混合物を調べられる独自の立ち位置に立つことができます。これら 2 種類の取り込みは異なる分子特性に基づいていますが、両方とも分析におけるピークキャパシティーを向上させ、「クリーンでクリアな」フラグメンテーションデータを提供します。このことにより、複雑な混合物を詳細に調べるための、真に独自の調査ツールボックスになります。
イオンモビリティーと CSS 測定でさらに多くのものを探索する
従来の質量分析計では、m/z に基づいて成分が分離されていました。SYNAPT XS では、イオンモビリティー実験において、衝突断面積(CCS)の関数として、分子のサイズ、形状、および電荷に基づいて分子を分離することもできます。イオンモビリティーにより、さらなる次元の分解能、ピークキャパシティの飛躍的向上、分析の選択性が得られるのに加え、CCS の測定により、追加の分子識別子が得られます。イオンの CCS 測定値を使用して、イオンのアイデンティティーを確認したり、その構造を調査したりすることができます。イオンモビリティーを含めることで、複雑な混合物や複雑な分子をプロファイリングできる範囲と信頼性が大幅に向上し、サンプルの定義が大きく改善します。
信頼性の高い成分の構造解析を実現
タイムアラインドパラレル(TAP)フラグメンテーションは、T-Wave IMS 設計に固有の取り込みモードです。これにより、TriWave 設定の利点を活用することができ、IMS 前 T-Wave と IMS 後 T-Wave を 2 つの別々のコリジョンセルとして動作させることができます。結果として得られる CID-IMS-CID 装置の動作により、極めて確実な成分の構造解析を実現できます。TAP フラグメンテーションには、従来の MSn 手法や MS/MS 手法と比較して優れたフラグメントイオンカバー率、感度、正確さにより、完全な構造を構築できるという明確な利点があります。