分取用 HPLC カラム
生産性と予測可能性のある分取でスループットを向上させる
難度の高い創薬プロジェクトに取り組む医薬品化学者や、収量を最大化しようとする分取精製化学者として、クロマトグラフィー分離の知識は、他の化学者と協力して化合物をうまく分離することに役立ってきました。しかし、上市が承認される医薬品が少ない中、ラボでは創薬や分取精製のプロセスを改善し、より効果的なメソッドを用いてスループットを向上させる必要があります。
ウォーターズの分取用 HPLC カラムは、ラボスケールでの高速で効率的な分離とスループットの向上を目指すラボで、予測可能な性能を達成し、UPLC、UHPLC、HPLC スクリーニングからラボスケールの分取精製まで容易に拡張することに役立ちます。Waters 分取用 HPLC カラム独自の Optimum Bed Density(OBD)設計により、カラム間の性能の一貫性を確保し、高い回収率と長いカラム寿命により生産性を向上させることができます。サンプルの損失、分取精製実行の繰返し、小容量カラムから大容量カラムへの拡張性の低さの問題は、もう過去のものとなります。
仕様
概要
- 迅速で効率的なラボスケールの分離を達成してスループットを向上
- UPLC、UHPLC、HPLC スクリーニングからラボスケールの分取精製まで直接拡張
- 分取精製用に設計された堅牢なクロマトグラフィーパーティクルを選択
- 高い回収率と長いカラム寿命により生産性を向上
推奨用途:ラボスケールの HPLC 分取精製。
Waters OBD 分取カラム
LC 分析用 XBridge OBD 分取カラムには、塩基性化合物のロード量が多い分析における高 pH と高温での安定性という利点があります。ウォーターズの革新的な OBD 分取用設計により、粒子径に影響されない直接拡張性が確保されます。革新的な OBD フォーマットを BEH ベースパーティクルと組み合わせることで、最高の安定性、効率、および再現性を備えた分取 LC カラムが実現します。
XSelect Charged Surface Hybrid(CSH)カラムは拡張性と汎用性を備え、強力なメソッド開発ツールとなります。CSH 固定相の製造に使用されるハイブリッド材料は、業界で最も耐圧性の高い市販カラムとして知られています。頑健な性能と OBD テクノロジーを組み合わせることにより、さまざまな分析条件下で卓越した寿命を持つカラムが誕生しました。拡張性のある設計により、分取カラムを大きいものから小さく狭いものまで選択することができ、溶媒消費量および分取量を削減できます。
SunFire カラムで使用されている OBD 設計により、信頼性が高く一貫した分取カラムの性能が得られます。SunFire OBD 分取カラムでは、分析から分取まで同等のクロマトグラフィー性能が保証され、追加の分析法再開発が不要です。SunFire 分取用パーティクルおよびカラムは、厳格な合成およびカラム充塡の管理を行う cGMP 環境下で製造されており、正確なスケールアップ機能が保証されています。SunFire OBD 分取カラムは、1,000 回を超える DMSO 注入という長期の使用後にも最適なカラム効率および寿命を示します。
Atlantis T3 と HILIC Silica Prep OBD カラムでは、分取クロマトグラフィーにおいて分析カラムと同様のパフォーマンスが得られ、カラムベッド安定性とカラム効率の向上、カラム寿命の増加、ローダビリティの向上を含むさまざまなメリットが得られます。
Atlantis 固定相は、極性化合物の保持に優れ、100% 水系(T3)または 80% 以上の有機溶媒を含む高揮発性の移相条件(HILIC)で使用できることでよく知られています。
XTerra 分取 OBD クロマトグラフィーカラムは、OBD 設計とハイブリッドパーティクルテクノロジーの独自のクロマトグラフィー特性により、最大限のカラム安定性を保ちつつ、分取においても分析的性能を発揮します。このような機能により、創薬における新薬候補を、リードジェネレーションからリード最適化のステージに直接進めることができます。高 pH で操作できることから、塩基性化合物について優れたピーク形状が得られ、従来のシリカベースの材質と比較して高いロード量(最大 60 倍)が実現します。
OBD 技術で分取カラムの寿命を延長する
分取用 HPLC カラムの寿命はランダムであってはなりません。OBD 分取カラムのカラムハードウェアと充塡プロセスの徹底的な開発により、ウォーターズはカラム全体で予測可能な均一密度と最大限の機械的安定性を達成しました。このようなカラムの長寿命化と高い負荷量により、これらのカラムの使用によって達成される高純度と高回収率を信頼するようになった、お客様の生産性を向上させることができます。科学者は、堅牢性、予測可能な性能、分析から分取へのスケーリングの容易さから OBD 分取カラムを選択します。
OBD 分取カラム設計で漏れを防止
OBD 分取カラムは、特殊設計のディストリビューターと化学的に不活性なシールを組み込んだ設計で、高い動作圧力での漏れを防止します。
UPLC メソッドを分取用 HPLC カラムに直接移管
分析段階から分取段階への拡張を成功させるには、クロマトグラフィー的に同等なカラムを使用することが必要です。同じ化学相と粒子径を使用しても、分解能の低下および/または期待ロード量より少ないことにより、メソッドのスケーリングが達成されないことはよくあります。分析用と分取用のカラムのカラムベッド密度を合わせることで、拡張性を確保しています。OBD 分取カラムは、同等の分析用カラムに近いベッド密度で充塡されており、優れた安定性、再現性、効率を提供します。
分取 OBD カラムの質量負荷量を見る
分取カラムの質量負荷量は、様々な要因から影響を受けます。一般に、質量負荷量は、強く保持される化合物に対しては高く、単純な混合物に対しては高く、高い分解能が要求される場合は低くなり、これらは負荷条件によって大きく異なります。スケールアップの詳細な説明は、分取 OBD カラムカリキュレーターをご覧ください。
ペプチド単離と分取精製の単純化
予測できない分離、短いカラム寿命、拡張性の欠如は、ペプチドの分離と分取精製を困難にする可能性があります。ペプチドカラムは、ほとんどのペプチドに使用できる安定した表面化学特性を提供します。最適化された分離を拡張するためには、様々なカラムサイズで同一のカラム化学特性と性能が必要です。OBD 分取カラムの設計とウォーターズのペプチドカラムの安定した表面化学特定により、様々な粒子径で、ペプチドの単離、分取精製プロセスの効率を向上させ、全体コストを削減することが可能です。詳細については、ペプチド単離の実用的アプローチをご参照ください。
分取ガードでカラムの寿命を延長
分取ガードカラムの使用により、分取カラムの寿命が大幅に延長されます。ガードカラムは分取カラムの前に簡単に設置でき、優れた保護性能を発揮します。Waters 分取ガードホルダーとカートリッジアセンブリーは、長さ 10 mm、内径 7.8、10、19、30 mm の 4 種類が用意されています。これらのガードホルダーとカートリッジアセンブリーは、以下のオプションに示されるように、同じ内径の Waters OBD 分取カラムを保護します。
- 7.8 × 10 mm カートリッジおよび 7.8 × 10 mm カートリッジホルダー
- 10 × 10 mm カートリッジおよび 10 × 10 mm カートリッジホルダー
- 19 × 10 mm カートリッジおよび 19 × 10 mm カートリッジホルダー
- 30 × 10 mm カートリッジおよび 30 × 10 mm カートリッジホルダー