ACQUITY APC カラム
ポリマーの特性解析において優れた速度と分離能を実現
高分離能ポリマー特性解析で優れた性能と信頼性を達成することは、困難な課題です。ACQUITY アドバンスドポリマークロマトグラフィー(APC)カラムは、ポリマー科学者のために設計されており、従来の GPC 分析法では達成できないクロマトグラフィー効率、速度、および分離能を実現する新たな機能を備えています。これらのカラムを使用することで、ポリマーサンプルの定量と特性解析を確実かつ正確に行いつつ、生産性を最大限に高めることができます。
ACQUITY APC カラムにエチレン架橋ハイブリッド(BEH)パーティクルを用いることで、迅速な溶媒切り替えが可能になり、同じカラムに対して複数の条件を使用できるようになりました。従来のポリマー固定相は、充塡剤が収縮と膨潤に弱いため、単一の分析条件と溶媒の組み合わせに用途が限定されます。この欠点を克服するために、ACQUITY APC カラムは、頑健性を最大限に高め、柔軟な分析法開発が可能となるように考慮されています。
仕様
概要
- 安定したクロマトグラフィーカラムベッドにより、溶媒切り替え時にしばしば発生するポリマー固定相の収縮や膨張を解消
- 最適化したポアボリュームと粒子サイズにより、卓越した分離速度、分離能、クロマトグラフィー効率を実現
- 有機系および水系の移動相を用いたサイズ分離向けの 1.7 μm および 2.5 μm カラムで、ワークフローの要件に適合
- 厳密に管理されたカラム製造プロセスにより得られる非常に信頼性の高いカラムにより、業界をリードするカラム間再現性を実現
推奨用途:合成ポリマーおよび高分子種の迅速で正確なクロマトグラフィー特性解析。
ACQUITY APC カラムの特徴テクノロジー
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頑健なハイブリッド有機/無機ベースパーティクル
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塩基性化合物のピーク形状の改善 - 低シラノール活性
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より広い動作 pH 範囲による柔軟な分析法開発
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優れた機械的強度による、UHPLC 動作圧力でのカラム効率の最大化
ACQUITY APC カラムの特徴
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有機溶媒可溶性ポリマーの特性解析のための高効率のサイズ分離を実現する設計
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BEH パーティクルテクノロジーを使用
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収縮や膨張の少ない安定したカラムベッドにより、移動相溶媒の切り替えが容易
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最高 90 ℃ まで温度範囲が拡張
有機溶媒ベースの分離向けに設計
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水溶性ポリマーの特性解析のための高効率のサイズ別分離を実現する設計
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BEH パーティクルテクノロジーを使用
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最高 45 ℃ まで対応できる頑健な分離
水溶性ポリマー分離向けに設計
迅速な溶媒切り替えを実現する斬新な機能
ACQUITY APC クロマトグラフィーカラムの硬質ハイブリッド粒子を使用して、迅速な溶媒切り替えを行うことで同一カラムバンクに複数の条件を使用します。クロマトグラフィーベッドはカラムに悪影響を与える可能性のある伸縮や膨張に弱いため、従来のポリマー相はしばしば単一の分析条件に特化していました。ACQUITY APC クロマトグラフィーカラムにより、この制約がなくなり、分析法開発の自由度が向上したことで、さまざまなサンプルに対して高度なポリマー特性解析ができるようになりました。
キャリブレーションにかかる時間が 3 ~ 5 倍短縮し、分離能が向上
従来のゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)システムでは、1 分析に 1 時間もしくはそれ以上かかることもあり、標準品とサンプルの一連の分析には多くの時間を必要としていました。GPC の分析時間の長さに加えて、従来の GPC システムはシステム容量が大きく、ピークのバンド拡散や分離能の低下を引き起こし、結果的にキャリブレーションポイントの正確さを損ないます。小粒子 ACQUITY APC を低拡散性の ACQUITY APC システムと組み合わせることで、従来の GPC システムと比較してバンド拡散が低減し、より幅が狭く鋭いピークが得られます。さらに、粒子径 3 μm 以下の堅牢な APC カラムテクノロジーにより、高い流量と背圧に対応し、分離能が向上します。
再現性のあるカラム性能を保証
再現性のあるカラム性能は、ポリマー特性解析中に、長期的に分析法の信頼性を得るための最も重要な要因の一つです。ウォーターズでは、カラム製造プロセスの各ステップをモニターし、厳格に管理することで、比類ない製品の再現性を維持しています。原材料の特性解析から最終バッチ分析に至るまでのあらゆる試験は、カラム、バッチ、および時期を変えても、ACQUITY APC カラムが同じように動作することを保証するために設計されています。