プロテイン A 精製モノクローナル抗体のハイスループット N 型糖鎖標識および LC-MS 分析の自動化
要約
N 型糖鎖は治療用タンパク質の安全性および有効性に影響を及ぼす場合があるため、バイオ医薬品の開発においては、そのモニタリングがルーチンに行われています。Waters™ 自動 GlycoWorks™ RapiFluor-MS™ サンプル前処理プロトコルは、糖タンパク質の糖鎖プロファイルの分析に用いる迅速で頑健なメソッドですが、その使用は非求核性バッファー中で狭い濃度範囲で前処理されたサンプルに限られます。今回、Andrew+™ ピペッティングロボットと BioAccord™ LC-MS システムを使用して、プロテイン A 精製モノクローナル抗体(mAb)から遊離された N 型糖鎖のプロファイルを再現性よく得られる、補完的なサンプル前処理および分析メソッドについて説明します。この自動透析ろ過プロトコルは、あらゆるバッファー中にあらゆる濃度で調製されたサンプルに容易に適用できます。
アプリケーションのメリット
- 48 サンプルから遊離・標識した N 型糖鎖を 3 時間未満で迅速自動サンプル前処理した後、すべてのサンプルを 4 時間未満で BioAccord LC-MS 分析できる
- 広範なサンプル濃度およびバッファーで、mAb から再現性よく N 型糖鎖プロファイルが得られる
- バイオリアクター内のアフィニティー精製したサンプルまたはダウンストリームの分析サンプルの、ハイスループットな糖鎖の重要品質特性(CQA)評価のためのメソッド
はじめに
バイオ医薬品の N 結合型グリコシル化は、抗体の免疫原性、クリアランスレート、エフェクター機能に影響するため、薬物の安全性と有効性において重要な役割を果たします1,2。 そのため、グリコシル化は、薬物の開発および製造において、重要品質特性(CQA)として厳密にモニタリングされています。さまざまな発現系に不均一性があると、グリコシル化の制御が難しくなることがあるため、N 型糖鎖解析は、バイオシミラーの開発において特に重要です3。 したがって、バイオ医薬品の効率的な開発および承認には、N 型糖鎖解析の迅速で頑健なメソッドが不可欠です。
グリコシル化は通常、タンパク質骨格から N 結合糖鎖を遊離させ、遊離した糖鎖を発色団で標識して、UV 検出または蛍光検出することによって評価します。遊離 N 型糖鎖を標識する従来の方法では、時間がかかり、有害な標識試薬を使用し、生じた標識糖鎖は MS レスポンスが微弱でした4。Waters GlycoWorks RapiFluor-MS N 型糖鎖標識キットは、遊離 N 型糖鎖を 5 分以内に標識できる代替のメソッドになります5。 RapiFluor-MS 標識には、蛍光検出と MS 検出を増強するためのキノリン蛍光体と第 3 級アミンが含まれます。迅速標識の前に、高速 PNGase F 脱グリコシル化と定量的 HILIC-SPE クリーンアップ手順を行うことで、遊離糖鎖および標識糖鎖の即座の LC-FLR/MS 分析が容易になります。
GlycoWorks RapiFluor-MS プロトコルが最近 Andrew+ ピペッティングロボットを使用した自動化に適用され、5 分間 UPLC-MS メソッドと組み合わせて、サンプルのスループットがさらに向上しています4。 これらのハイスループットのサンプル前処理および UPLC-MS メソッドを使用することで、48 サンプルのインフリキシマブ(Remicade®)から遊離 N 型糖鎖を 8 時間以内に調製し、分析することができました。この分析では、重要な微量の高マンノースグリコフォームおよびシアル化グリコフォームについて一貫した結果が得られました。このワークフローは、薬物開発のさまざまな段階におけるスループットと生産性を向上させるのに有用です。ただし、RapiFluor-MS は高濃度の求核性試薬と適合しないため、mAb に対する使用は、非求核性バッファー中で狭い濃度範囲(0.5 ~ 3 mg/mL)で前処理したサンプルに限定されます6。
GlycoWorks RapiFluor-MS プロトコルの濃度とバッファーに関する制約により、その薬物開発における使用が複雑になる可能性があります。例えば、プロテイン A アフィニティークロマトグラフィーをバイオ医薬品である mAb の精製に使用する場合、グリシンやトリスなどの求核性試薬を溶出および中和に使用する場合は、N 型糖鎖解析の前にバッファー交換して RapiFluor-MS との適合性を確保する必要があります。mAb を低濃度または求核性バッファー中で前処理する状況に対応するため、ハイスループット透析ろ過ステップを自動 GlycoWorks RapiFluor-MS プロトコルに組み込みました。透析ろ過ステップは、Andrew+ リキッドハンドリング装置で使用する Vacuum+™ デバイスと Extraction+™ デバイスの両方に互換性があり、N 型糖鎖を遊離・標識する前に、最大 48 サンプルを濃縮またはバッファー交換することができます。
自動サンプル前処理後、高速 UPLC-MS メソッドを、waters_connect™ インフォマティクスソフトウェアで制御される BioAccord LC-MS システムを用いたハイスループット分析向けに最適化しました。図 1 に、ハイスループット遊離糖鎖アッセイで使用する分析セットアップ全体を示します。
実験方法
GlycoWorks サンプル前処理プロトコルは、アプリケーションノート 720005506 の QC/自動化に適したプロトコルを、Andrew+ ピペッティングロボットを使用した透析ろ過と自動化に対応するように適応させました。自動化の前に、GlycoWorks 試薬(製品番号:186008840 および 186007989)を以下のように調製しました。界面活性剤 RapiGest™(10 mg)のバイアル 3 本を、200 µL の GlycoWorks Rapid バッファーと 135 µL の 18.2 MΩ 水にそれぞれ再溶解し、合わせて 1 mL PBS(pH 7.4、1 mM 一塩基性リン酸カリウム、3 mM 二塩基性リン酸ナトリウム、155 mM 塩化ナトリウム(Thermo Fisher Scientific、製品番号:10010031))で希釈しました。GlycoWorks Rapid PNGase F 酵素のバイアル 4 本を、それぞれ 270 µL の 18.2 MΩ 水に再溶解し、合わせました。GlycoWorks RapiFluor-MS(23 mg)のバイアル 3 本を、それぞれ 280 µL の無水 DMSO に溶解し、合わせました。さらに、20 mL の 25 mM HEPES、50 mM NaCl(pH 7.9)を 18.2 MΩ 水中に調製しました。Extraction+ を搭載した Andrew+ ピペッティングロボットを使用して、透析ろ過、糖鎖切り出し、標識、HILIC SPE クリーンアップ(製品番号:186008747 および 186002780)を行いました。透析ろ過は、Pall AcroPrep™ Advance Omega 10 K MWCO フィルタープレートを使用して行いました。この試験では、GlycoWorks 標識プロトコルの DMF の代わりに無水 DMSO(Thermo Fisher Scientific、 製品番号:D12345)を使用し、クリーンアッププロトコルの DMF の代わりに ACS グレードの DMSO(Fisher Scientific、製品番号:D128-500)を使用しました。別の実験で、これらの手順において DMF の代わりに DMSO を使用した場合、低い曝露リスクで(データは示していない)同等の結果が得られることがわかっていました。
この試験で使用した mAb は、Herceptin™ のバイオシミラーである Kanjinti™(トラスツズマブ-anns)でした。PBS 中に調製した 1 mg/mL トラスツズマブ-anns、疑似プロテイン A 精製サンプルとして 100 mM グリシン、100 mM トリスバッファー(pH 6.8)中に調製した 1 mg/mL トラスツズマブ-anns、PBS 中に調製しプロテイン A 精製した 1 mg/mL トラスツズマブ-anns、清澄化した非遺伝子導入 CHO 細胞培地(NTM)にスパイクしプロテイン A 精製した 1 mg/mL トラスツズマブ-anns、の 4 サンプルのトラスツズマブ-anns を分析しました。NTM は Syd Labs, Inc. によって調製されたものを使用しました。簡単に説明すると、1 日目に非遺伝子導入 CHO-K1 細胞を 6 × 106 cells/mL の密度でスピナーフラスコに播種し、120 mL の培養培地中で培養しました。2 日目から 15 日目に、フラスコから 100 mL の使用済み培地を採取し、0.2 µm フィルターでろ過しました。平均細胞生存率が約 90% の採取した培地をすべてプールし、4 ℃ で保存しました。
すべてのデータは、waters_connect ソフトウェア制御下の BioAccord LC-MS システムを使用して収集しました。データ解析は、ソフトウェアに組み込まれた精密質量スクリーニングワークフローを使用して行いました。糖鎖データベースを使用して糖鎖の割り当てを行いました。割り当ては分子量および保持時間に基づいて行いました。
LC 条件
LC システム: |
ACQUITY™ UPLC I-Class PLUS |
サンプル収集: |
Waters QuanRecovery™ 700 µL 96 ウェルプレート、製品番号:186009184 |
カラム: |
ACQUITY UPLC Glycan BEH™ Amide カラム、製品番号:186004742 (1.7 µm、2.1 mm × 150 mm、130 Å) |
カラム温度: |
60 ℃ |
サンプル温度: |
6 ℃ |
注入量: |
15 µL |
移動相 A: |
50 mM ギ酸アンモニウム、pH 4.4(LC-MS グレード、製品番号:186007081) |
移動相 B: |
アセトニトリル |
グラジエントテーブル
ACQUITY RDa 検出器の設定
質量範囲: |
m/z 400~7000 |
モード: |
ESI+ |
サンプリングレート: |
10 Hz |
Cone voltage: |
45 |
脱溶媒温度: |
300 |
キャピラリー電圧: |
1.50 kV |
インフォマティクス: |
糖鎖データベースを使用した精密質量スクリーニング |
データ管理
クロマトグラフィーソフトウェア: |
waters_connect |
結果および考察
自動透析ろ過 GlycoWorks RapiFluor-MS プロトコル
はじめに、プロテイン A に結合した mAb から N 型糖鎖を直接遊離および標識させることを試みました。mAb をプロテイン A 磁気ビーズに結合させ、洗浄し、PNGase F 酵素で処理することにより、表面に結合した mAb から N 型糖鎖を直接遊離させました。ただし、このメソッドを自動化すると、回収率が低く、一貫性のない結果になりました。代わりに、96 ウェルの分子量カットオフ(MWCO)が 10 K のプレートを用いた自動透析ろ過により、プロテイン A 精製 mAb のバッファー交換を行いました。次に、調整した GlycoWorks RapiFluor-MS プロトコルに従って、N 型糖鎖の遊離と標識を高い回収率と精度で行いました(図 2)。
この手順では、Extraction+ を搭載した Andrew+ ピペッティングロボットをケミカルフード(サイズ:1.83 m 幅 × 0.85 m 奥行き、1.28 平方メートル、モデル:HBBV6、Lab Crafters Inc.)内に配置します。フード内のスペースの制約により、ステップ 1 で透析ろ過、糖鎖切り出し、標識を行い、ステップ 2 で精製を行う 2 ステッププロトコルを使用しました。図 2 は、自動透析ろ過 GlycoWorks RapiFluor-MS プロトコルの概要を示すフローダイヤグラムです。
ステップ 1 は透析ろ過から始めます。HEPES 希釈バッファーを MWCO プレートに添加し、続いて mAb を添加します。この手順では、透析ろ過時のサンプル減少を考慮して、標準の QC/自動化対応プロトコルよりも mAb のロード量を増やします7。 使用するサンプル濃度が低い場合や高い場合は、mAb 容量を調整して目的のサンプルロード量になるようにします。次に、Andrew+ ピペッティングロボットが、真空ろ過によって MWCO プレート上のサンプルを分離し、PBS:RapiGest SF (1:1)溶液に再溶解します。サンプルの完全な消化を確保するために、再溶解した溶液に PBS を含める必要があります。Andrew+ の制約のため、MWCO プレートと PCR コレクションプレートの間の移し替えにはユーザーの操作が必要です。面倒な手動ピペッティングを回避するため、MWCO プレートを PCR コレクションプレート上で反転させ、500 RPM で 2 分間遠心することによりサンプルを PCR コレクションプレートに移して次の作業を行います。この遠心の手順により、それぞれのカラム内のサンプルの順序が逆になることに留意が必要です。
90 ℃ で 3 分間加熱すると mAb が変性して消化が進みます。次に、GlycoWorks Rapid PNGase F 酵素:H2O(5:1)を添加し、50 ℃ で 5 分間加熱することにより N 型糖鎖を遊離させます。この手順では、キャップなしで加熱するステップの間の溶媒の減少を考慮して、希釈した PNGase F 酵素の容量を増やしています(表 1)。最後に、N 型糖鎖を Rapi Fluor-MS(RFMS)標識し、ステップ 2 で、標準的な QC/自動化対応プロトコルに従い、DMF の代わりに DMSO を使用して精製します。
自動の透析ろ過プロトコルと標準の手動プロトコルの比較
新しい自動透析ろ過 GlycoWorks RapiFluor-MS プロトコルの有効性を評価するため、疑似プロテイン A 精製 mAb から N 型糖鎖を遊離・標識して UPLC-FLR で分析しました。このサンプルは、トリスとグリシンがいずれも求核性であり、分析の前にこれらの濃度を大幅に下げないと標識ステップが損なわれる場合のプロテイン A 精製 mAb 溶液を模倣しています。この手順で得られたトラスツズマブ-anns の N 型糖鎖の代表的なクロマトグラムを図 3 に示します。比較のために、標準の QC/自動化に適したプロトコルを使用して、PBS 中に調製したトラスツズマブ-anns から手動で遊離・標識した N 型糖鎖のクロマトグラムも図 3 に示します。自動透析ろ過プロトコルで得られた N 型糖鎖のプロファイルは、手動のプロトコルで得られた N型糖鎖のプロファイルとほとんど変わりません。
図 4 に、自動透析ろ過プロトコルおよび手動プロトコル(各シナリオごとに 4 サンプルを分析)を使用して遊離した一部の N 型糖鎖(FA2、FA2G1、FA2G2)の FLR ピークの存在量の相対値と合計値の比較を示します。いずれのプロトコルでも、得られた N 型糖鎖の存在量の相対値と合計値は同等です。自動透析ろ過プロトコルでの平均回収率は 73% であり、手動プロトコルで得られた N 型糖鎖の合計回収率は、自動透析ろ過プロトコルで得られた合計回収率よりも高い値でした。透析ろ過プロセスにおけるサンプルの減少は、MWCO フィルタープレートへのタンパク質の吸着、または PCR コレクションプレートへの液体のトランスファーが不完全であることに起因する可能性があります。そのため、自動透析ろ過プロトコルでは、手動プロトコルと比較して、最初のサンプルロード量を増やしています(20 µg、手動プロトコルでは 15 µg)。透析ろ過プロトコルを使用して調製した最終的なバッファー交換済みサンプルは、手動プロトコルを使用して調製した対照サンプルと比較して、濃度および N 型糖鎖の相対存在量が同等でした。
プロテイン A 精製 mAb の N 型糖鎖解析
自動透析ろ過プロトコルを使用して、プロテイン A 精製トラスツズマブ-anns から N 型糖鎖を遊離・標識しました。簡単に説明すると、48 サンプルプロトコルを使用して N 型糖鎖を遊離・標識し、8 サンプルを選択して UPLC-MS 分析に供しました。PBS から精製した mAb と NTM(遺伝子導入していない培地)から精製した mAb の 2 種類のサンプルを使用しました。遊離・標識した N 型糖鎖を、5 分間の UPLC-MS メソッドで分析しました。図 5 に、この手順で得られた N 型糖鎖のプロファイルを示します。PBS サンプルと NTM サンプルに対して同様のクロマトグラムが得られています。
UPLC-MS のデータを精密質量スクリーニングワークフローを使用して waters_connect で分析しました。対象の 15 種類の糖鎖を糖鎖サイエンスライブラリーからインポートしてターゲットリストを作成しました。このワークフローを使用することにより、存在量が非常に多い糖鎖や存在量が少ないことがある免疫原性を有する可能性のある糖鎖(シアル化糖鎖、高マンノース糖鎖、アフコシル化糖鎖)の分析が容易になります。プロトコルの糖鎖回収率の再現性を、分析した 8 サンプルにわたる FA2 グリコフォーム存在量の相対標準偏差(%RSD)を使用して評価しました。%RSD は 13% と計算され、透析ろ過メソッドの再現性が適切であることが示されました。
PBS および NTM から精製した mAb の MS による N 型糖鎖プロファイルを図 6 に示します。PBS サンプルおよび NTM サンプルは、最も存在量が多い 3 種の糖鎖(FA2、FA2G1、FA2G2)の量が非常に類似しており、アフコシル化糖鎖の割合が同様であること示しています(図 6A)。低存在量の糖鎖である、高マンノース M5、シアル化 FA2G2S1、分岐型の FA2BG1 の 3 種類をターゲットにしました。分岐型グリコフォームとシアル化グリコフォームは、PBS サンプルと NTM サンプルで存在量が同程度でした。一方、M5 グリコフォームは、図 6B に示すように 、PBS サンプルよりも NTM サンプル中により多く含まれており、このことはスチューデントの t 検定(95% CI)によって確認されました。NTM サンプルにおける M5 存在量の増加は、プロテイン A 精製後のサンプルに残っている微量のホスト細胞由来の糖タンパク質に起因する可能性があります。この UPLC-MS スクリーニングメソッドを使用することで、非常に低存在量(1% 未満)のグリコフォームであっても、複数の種類のサンプル間で糖鎖プロファイルを比較することができます。
結論
グリコシル化は、薬物の安全性と有効性に影響するため、薬物開発時の CQA として厳密にモニターされています。バイオ医薬品の研究、開発、承認においては、糖鎖解析に用いる迅速で頑健なメソッドが非常に重要です。今回、ウォーターズの GlycoWorks RapiFluor-MS プロトコルの機能を拡張して、プロテイン A 精製 mAb に直接対応させました。自動透析ろ過手順を使用することにより、ハイスループットの自動化フォーマットで、バッファー交換が容易になり、サンプル濃縮を高い回収率で行えました。さらに、自動透析ろ過プロトコルにより、手動 QC/自動化対応 GlycoWorks RapiFluor-MS プロトコルを使用して得られたものと一致する N 型糖鎖プロファイルが得られました。このプロトコルを 5 分間の UPLC-MS メソッドと組み合わせることで、48 のプロテイン A 精製サンプルから遊離・標識 N 型糖鎖を 3 時間で調製でき、48 の mAb サンプルの UPLC-MS 糖鎖プロファイルを 4 時間で再現性よく得られ、高存在量と微量の N 型糖鎖をいずれも定量することができました。重要な点として、このメソッドは、RFMS 適合か否かにかかわらず、任意のバッファー中で任意の濃度で前処理したサンプルに適用でき、他の糖タンパク質にも使用できる可能性があります。
参考文献
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720007854JA、2023 年 2 月