• アプリケーションノート

最適化した ELSD ワークフローによる脂質ナノ粒子成分検出の改善

最適化した ELSD ワークフローによる脂質ナノ粒子成分検出の改善

  • Kellen DeLaney
  • Duanduan Han
  • Robert E. Birdsall
  • Ying Qing Yu
  • Waters Corporation

要約

近年、遺伝子および核酸ベースの医薬品への注目が高まっています。これらの医薬品が目的のターゲットに到達するためには、安定性とバイオアベイラビリティを維持するためのデリバリー担体が必要になります。脂質ナノ粒子(LNP)は非常に有効なデリバリー担体であることが実証されています。その開発および製造工程を通じて安全性と有効性を確保するには、LNP 関連分子種の慎重な分析が不可欠です。これらのワークフローでは、「汎用的」な検出手法としてエバポレイト光散乱(ELS)が有効です。検出器のレスポンスの最適化により、検出限界(LOD)に関して感度を改善することで、LNP およびその関連不純物の分析における信頼性を高めることができます。この試験では、サンプルを再溶解する溶媒から ELS 検出で使用するパラメーターまで、ELSD を利用した LNP ワークフローの系統的な最適化について説明します。最適化した最終メソッドにより、試験した 4 種の脂質成分のいずれにおいても、分析時間やサンプル消費量が増えることなく、シグナル対ノイズ比において平均で 5 倍の改善が得られました。これらの結果から、時間をかけて注意深くワークフローを最適化することで、LNP の分析が大幅に改善できることが実証されました。

アプリケーションのメリット

  • 使いやすい ACQUITY™ ELSD により、ルーチンモニタリングワークフローにおける脂質ナノ粒子成分の検出が可能に
  • 検出パラメーターの系統的な最適化により、脂質分析の感度が改善
  • 単純な移動相組成の変更により、分析のスループットを犠牲にすることなく、分散度の高い化合物の分離および検出が向上

はじめに

世界的規模での COVID-19 パンデミックの到来とともに、mRNA ベースのワクチンおよびその他の遺伝子および核酸ベースの医薬品への注目が高まっています。mRNA の細胞への標的を定めたデリバリーを確実に行うには、カプセル化により mRNA の安定性とバイオアベイラビリティを高めるためのデリバリー担体が必要になります。LNP は mRNA の非常に有効な送達担体として開発され、COVID-19 に対抗するワクチンの開発を成功に導くことができました1。 これらの脂質シェルは 4 種類の脂質で構成されています。効力の主な原動力はイオン化脂質であり、これが負に荷電した mRNA と結合して LNP を安定化します2。 このイオン化脂質が LNP 組成の約 50% を占めています。その他の 3 種の脂質には、脂質シェルに流動性を与えるコレステロール(CHO)、ヘルパー脂質として作用するジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC)などのリン脂質、親水性ミセルの外表面を生成する PEG 化脂質(PEG)が含まれます2。 残りの脂質の正確な割合は、個々の医薬品により異なり、これらは一般的に知的財産とみなされています。さまざまな脂質成分について正しい比率で LNP を作製するとともに、LNP の作製に使用した原料の純度および品質を評価することが、デリバリー担体としての安全性と有効性を確保するための不可欠なステップになります。

開発から製造まで、LNP 分析ワークフローを実施できるプラットホームは複数あります。ディスカバリーや特性解析などのアップストリームのワークフローでは、液体クロマトグラフィー(LC)に質量分析法を組み合わせた方法が通常使用されています。モニタリングや製造ワークフローなどのダウンストリームのワークフローでは、紫外線(UV)検出や蛍光検出などの光学メソッドが LC 分離とともに使用されています。ただし、このような検出法には、分析種の分子が発色団を含んでいることが必要ですが、脂質では必ずしもそうではありません。一方、しばしば「汎用的」な検出手法とされるエバポレイト光散乱検出(ELSD)により、不揮発性および半揮発性の化合物の検出が可能になり、ダウンストリームワークフローでの脂質ナノ粒子の分析において、この検出器が論理的な選択肢となります。ACQUITY ELS 検出器には、最適な UPLC™ システム性能のために、拡散が最小限に抑えられるように最適化されたドリフトチューブ、ネブライザー、ガスフローが含まれます。さらに、この検出器は設置面積が小さく、光学検出器を含む既存の UPLC システム構成に簡単に統合することが可能です。

ELS 検出の全般的なメカニズムを図 1 の概略図に示します。サンプルがカラムから溶出し、検出器に入ると、窒素キャリアガスと混合し、噴霧されてエアロゾルの液滴が生じます。大きな液滴は噴霧チャンバーの外壁に移動して廃液に流れるのに対し、小さな液滴は窒素ガスに運ばれてドリフトチューブに入ります。ドリフトチューブ内で、揮発性の移動相が蒸発して粒子が生成し、これが光路を通過します。次に、化合物の濃度に関連する光散乱の量に基づいて粒子が検出されます。このプロセスに影響を及ぼす各パラメーターは、液滴粒子の形成に影響を及ぼし、検出結果を左右するため、パラメーターを注意深く最適化することが不可欠です。今回、ルーチンモニタリングワークフローにおける LNP 成分の分析向けに ELSD パラメーターを体系的に評価し、最適化しました。

図 1.  ELS 検出のメカニズムの概要

実験方法

この試験に使用した脂質はすべて研究およびデモンストレーション用途にのみ使用し、コレステロールおよび DSPC は Sigma-Aldrich、DMG-PEG 2000 は Avanti Lipid、SM-102 は BroadPharm からそれぞれ購入しました。

サンプルの説明

各脂質のストック溶液をメタノール中に 1 mg/mL になるように調製しました。サンプルは、適切な濃度になるようにメタノール:水(90/10 v/v)で希釈しました。

LC 条件

LC システム:

ACQUITY クォータナリーソルベントマネージャーシステム

検出:

ACQUITY UPLC エバポレイト光散乱

ガス流圧:

20.0 psi

ネブライザーモード:

加熱

電力レベル:

80%

ドリフトチューブ温度:

48 ℃

バイアル:

TruView™ マキシマムリカバリーバイアル(製品番号:186005662CV)

バイアルのキャップ:

ポリエチレン製セプタムレススクリューキャップ(製品番号:186004169)

カラム:

ACQUITY Premier CSH™ Phenyl-Hexyl カラム、1.7 µm、2.1 × 50 mm(製品番号:186009474)

カラム温度:

50 ℃

サンプル温度:

8 ℃

注入量:

3 µL

流速:

0.400 mL/分

移動相 A:

0.1 % ギ酸(v/v)水溶液(LCMS グレード)

移動相 B:

0.1 % ギ酸/25% イソプロピルアルコール/75% アセトニトリル(v/v/v)(LCMS グレード)

グラジエントテーブル

データ管理

クロマトグラフィーソフトウェア:

Empower™ 3、FR5

結果および考察

LNP ワークフローでは、得られた LNP デリバリー担体の安全性と有効性を確保するために、不純物についての原料の高感度分析と、組成比の正確な定量が不可欠です。分析法開発段階では、アッセイの最適な性能を確保するため、各パラメーターの影響に慎重な注意を払い、特定の分析のニーズに合わせてワークフローを調整することが不可欠になります。今回、さまざまなパラメーターが LNP 成分の ELS 検出に及ぼす影響について説明します。

サンプル前処理

任意の装置での分析向けに脂質サンプルを調製する際、注入用にサンプルを再溶解する溶媒の組成について検討する必要があります。各脂質の検出を最大化するため、40 ~ 100% のメタノールを含むさまざまな溶媒組成を系統的に試験しました。図 2 に示すように、各成分について得られたピーク面積を、メタノール組成の関数としてプロットしました。さまざまな溶媒組成に対応して、各成分にばらつきが見られましたが、全般的に、メタノール組成が高いほど分析種のレスポンスが大きくなり、平均で 90% メタノールの場合にレスポンスが最も大きくなりました。この結果は、以前発表されたデータとも一致しており3、コレステロール以外は、評価した脂質構造が極性の高いヘッドグループと 2 つの疎水性のテールで構成され、主に疎水性であるという予測とも整合していました。そのため、この試験では、すべての脂質サンプルについて、注入用のサンプル溶媒として 90/10 メタノール/水を使用しました。

図 2.  サンプル溶媒組成が各脂質ナノ粒子成分のピーク面積結果に与える影響。それぞれの線は、イオン性脂質(SM-102)、コレステロール(CHO)、PEG 修飾脂質(DMG-PEG 2000、PEG)、ジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC)などの異なる脂質成分を示しています。

LC 分離

脂質ナノ粒子成分の正確な定量を確保するため、十分に分離し、低濃度レベルで確実に検出可能なピークが得られることが望まれます。LC 分離の最適化の最初のステップとして、適切なカラム一式を使用して、分析種の混合物についてカラムスクリーニングを実施し、アプリケーションのニーズに基づいて、どの型式のどの固定相で最善の性能が得られるかを判定しました。このステップについては、以前の Waters アプリケーションノートで説明しており、4 種の脂質ナノ粒子成分について ACQUITY Premier CSH Phenyl Hexyl カラムで最善の分離が得られることが実証されています4

以前の試験での結果に基づいて、ピーク間の分離(特に CHO と PEG のピークの間)をさらに改善するため、理論段数とグラジエントについてカラム長および分離時間を評価しました。これらの側面を評価するため、2 種類のカラム長(50 mm および 100 mm)で試験を行いました。各カラムについて LNP 混合物を 3 種類のグラジエント(6 分(最も急)、10 分、12 分(最も緩い))で実行しました。図 3 にそれぞれの分離の結果のクロマトグラムを示します。予測通り、最も緩いグラジエントでピーク間の分離が大きくなりました(左から右)。また、図 3 の上段と下段の比較でわかるように、カラムが長くなるにつれて、ピーク間の分離が大きくなりました。ただし、6 分のグラジエントは例外で、100 mm のカラムから化合物が溶出するのに時間が不十分でした。いずれの場合も、図 3 の挿入図でわかるように、PEG のピークでピーク幅の増加が観察されました。これはおそらくサンプルの不均一性および縦方向の拡散の増大の組み合わせによるものと考えられます。このピークの拡がりにより PEG の検出がより困難になり、全体的に分析感度が低下しています。

図 3.  3 種類のグラジエント長(左から右に 6 分、10 分、12 分)および 2 種類のカラム長(上 50 mm、下 100 mm)など、分離の長さがクロマトグラフィー分離に与える影響。挿入図は、保持時間の増大による PEG 修飾脂質のピークの拡がりに対する影響を示しています。

PEG の検出を犠牲にすることなくピークの分離を改善するため、移動相の組成を、質量移動および全体的なピーク形状を改善する溶出強度について評価しました。以前の研究で、イソプロピルアルコール(IPA)により移動相の溶出強度が上昇し、逆相手法における脂質の分離が改善することが示されています5。 本試験では、移動相 B(0.1% ギ酸アセトニトリル溶液)への最大 50% v/v の IPA 添加について評価しました。図 4 でわかるように、移動相 B 中の IPA を最大 25%(v/v)まで増加させると、PEG のピーク形状が改善し、CHO と PEG の分離が向上しました。50% IPA では、溶出強度を増加させても、同じグラジエントを使用した場合、CHO と PEG が再び共溶出しました。この観点から、移動相 B 中の IPA を 10% ~ 25% の濃度で使用した場合、6 分間のグラジエントにおいてピーク間の分離が最大になりました。

図 4.  4 種の脂質ナノ粒子成分のクロマトグラフィー分離において、移動相 B のイソプロピルアルコール(IPA)の容量比を上昇させた場合の影響。挿入図に、コレステロールおよび PEG が分離に及ぼす影響を示します。

ELSD のパラメーター

エアロゾルおよび粒子の形成に影響を及ぼす主な ELSD パラメーターは、ドリフトチューブの温度、ネブライザーの出力、装置全体のガス流量の 3 つです。各アプリケーションは、移動相、流量、サンプル安定性が異なるため、全般に、これらのパラメーターをアプリケーションごとに最適化することが推奨されます。

ドリフトチューブは、ネブライザーで生じた液滴から粒子が生じる場所です。図 5 からわかるように、ドリフトチューブの温度がコレステロールのピークレスポンスに影響を及ぼしています。各ピークは、ドリフトチューブ温度 48 ℃ で最も強い強度を示しました。シグナルの増加により、ベースラインノイズが増えることがないようにするため、各ピークについてシグナル対ノイズ比(S/N)も計算しました。トレンドはピーク強度のトレンドと類似していましたが、低いドリフトチューブ温度(48 ℃)では、各ピークの S/N 比が改善していました。ただし、温度を 48 ℃ 未満に下げるとシグナルが失われる場合があり、移動相が分析化合物から蒸発できないことを示しています。

図 5.  ドリフトチューブ温度が分析種のレスポンスに与える影響。(左)コレステロールのクロマトグラムの重ね描き。イオン性脂質(SM-102)、コレステロール(CHO)、PEG 修飾脂質 DMG-PEG 2000(PEG)、ジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC)を含む各成分についての(上)ピーク強度および(下)シグナル対ノイズ比(S/N)の数値。

ネブライザーの出力は、ドリフトチューブの温度に対する割合で設定しました。例えば、ドリフトチューブの温度を 48 ℃ に設定すると、ネブライザーの出力 100% では 48 ℃、80% では 42 ℃ と示されます。移動相にはキャリアガスが混ざっているため、噴霧時に加熱または冷却を行うことでエアロゾルの生成に影響を及ぼすことができます。図 6 は、ネブライザーの出力が、冷却モードや 5 種類の出力レベルの加熱モードなど、ピークのシグナルに与える影響を示しています。ネブライザーの出力が上昇するにつれて、各成分の強度と S/N の両方が上昇します。このトレンドは図 6 のクロマトグラムでも見られます。この試験では、ネブライザーの出力 80% で S/N が最高になり、出力設定が 80% を超えても S/N にほとんど影響しないことがわかりました。

図 6.  ネブライザーの出力が分析種のレスポンスに与える影響。(左)クロマトグラムの重ね描き。イオン性脂質(SM-102)、コレステロール(CHO)、PEG 修飾脂質 DMG-PEG 2000(PEG)、ジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC)を含む各成分についての(上)ピーク強度および(下)シグナル対ノイズ比(S/N)の数値。

キャリアガスは、ELSD の入口での液滴の噴霧化、およびドリフトチューブを通る検出器への粒子の輸送の両方を担います。ガス圧力は、20 ~ 60 psi(ガス流量 1.5 L/分 ~ 3.5 L/分に対応)に設定することができます。ガス圧力を全範囲で試験し、結果を図 7 に示します。ガス圧力が低いと、各ピークの強度および S/N が高くなり、それがクロマトグラムに見られます。これらの結果は、低ガス圧力により、脂質ナノ粒子成分の検出が改善できることを示しています。

図 7.  キャリアガス圧力が分析種のレスポンスに与える影響。(左)クロマトグラムの重ね描き。イオン性脂質(SM-102)、コレステロール(CHO)、PEG 修飾脂質 DMG-PEG 2000(PEG)、ジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC)を含む各成分についての(上)ピーク強度および(下)シグナル対ノイズ比(S/N)の数値。

しばしば見落とされる検出器に関連するその他のパラメーターには、ゲイン、サンプリングレート、タイムコンスタントが含まれます。検出器のゲインを増やすと、ピークシグナルと S/N の両方が上昇します(データは示しません)。ただし、各検出器には飽和上限があるため、考慮が必要になります。検出器のゲインを増やすことで、検出下限値が得られますが、個別の成分のダイナミックレンジは改善されないため、分析するサンプルの濃度に基づいて調整が必要になります。また、以前別の論文で実証されているように、段階的ゲイン設定を使用し、分析種の保持時間に基づいて、さまざまなレスポンスを示す分析種のゲインを調整することもできます6。 サンプリングレートおよびタイムコンスタントは、毎秒取り込まれるデータポイント数およびデータに適用する高周波数のノイズフィルターをそれぞれ表します。これらのパラメーターの設定が適切でないと、ピークの歪みや感度の低下につながります。そのため、分析法の最適化を行う際は、これらの設定も検討することを推奨します。

ELSD データの解析時に光学データとの比較における重要な検討事項として、生成する検出器のレスポンスはエアロゾル生成に依存しており、このことにより、出力関数(A=aMbA = 面積、M = 濃度、ab は定数)により最適にモデル化できる濃度と面積の間の関係が非線形になる点が挙げられます。ただし、等式の両側で対数変換して検量線をプロットすると、線形関係が得られます(log A = b log M + log a)7

分析法を系統的に最適化する価値を実証するため、図 8 に、最適化する前の汎用 ELSD メソッドと最適化後のメソッドを並べて比較しています。クロマトグラムに示されているように、最適化した ELSD パラメーターおよび LCを使用すると、ピークがよりたやすく検出されます。ピーク強度が 13 倍強く、S/N が 9 倍増加しており、LNP 成分の検出が改善されたことを示しています。図 8 の表に、LNP 分析で使用した最終的な最適化パラメーターが記載されています。

図 8.  ワークフローパラメーターの最適化により得られた改善のサマリー。(左)検出の改善が見えるクロマトグラム。イオン性脂質(SM-102)、コレステロール(CHO)、PEG 修飾脂質 DMG-PEG 2000(PEG)、ジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC)を含む各成分についての(上)ピーク強度および(下)シグナル対ノイズ比(S/N)の数値。各セットの横の数字は、最適化したメソッドで得られた増加倍数を示します。右の表に最終的な最適化条件が示されています。

結論

医薬品のデリバリー担体としての LNP 関連分子種の有効性を確保するには、LNP 関連分子種の開発および製造工程を通じた慎重な分析が不可欠です。分析ワークフロー全体にわたって、時間をかけて系統的な条件最適化を行うことで、分析性能を大幅に改善することができます。この試験では、サンプルを再溶解する溶媒から適切な検出器設定まで、高感度 ELSD 分析におけるパラメーターの影響を調査しました。分析種のレスポンスが改善したことから、各アプリケーション固有の最適化メソッドの価値が実証されています。この試験で記載した設定および条件を使用して、さまざまな分析ワークフローにわたって ELSD による LNP 分析を強化することが可能です。

参考文献

  1. Schoenmaker L, Witzigmann D, Kulkarni JA, Verbeke R, Kersten G, Jiskoot W, Crommelin DJA.mRNA-Lipid Nanoparticle COVID-19 Vaccines: Structure and Stability.Int J Pharm. 2021 Apr;601:120586.
  2. Buschmann MD, Carrasco MJ, Alishetty S, Paige M, Alameh MG, Weissman D. Nanomaterial Delivery Systems for mRNA Vaccines.Vaccines.2021 Jan;9(1):65.
  3. Karola VU, Dominik J, Gabriele L, Rainer H, Andreas W, Dietmar K. Impact of Alcoholic Solvents on the Recovery of Phospholipids in HPLC Analysis.J Liq Chromatogr Relat Technol. 2011 Feb;34(3):217-230.
  4. Alden BA, Isaac G, Chen W, Lauber MA.Lipid Nanoparticle Compositional Analysis Using Charged Surface Hybrid Phenyl-Hexyl Separation With Evaporative Light Scattering Detection.Waters Application Note.720007331, Aug 2021.
  5. Xia YQ, Jemal M. Phospholipids in Liquid Chromatography/Mass Spectrometry Bioanalysis: Comparison of Three Tandem Mass Spectrometric Techniques for monitoring plasma phospholipids, the effect of mobile phase composition on Phospholipids Elution and the Association of Phospholipids with Matrix Effects.Rapid Commun Mass Spectrom.2009 Jul;23(14):2125–38.
  6. Jeschek D, Lhota G, Wallner J, Vorauer-Uhl K. A Versatile, Quantitative Analytical Method for Pharmaceutical Relevant Lipids in Drug Delivery Systems.J Pharm Biomed Anal. 2016 Feb;119:37–44.
  7. Vervoort N, Daemen D, Török G. Performance Evaluation of Evaporative Light Scattering Detection and Charged Aerosol Detection in Reversed Phase Liquid Chromatography.J Chrom A. 2007 Nov;1189:92–100.

720007740JA、2022 年 10 月

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